パチスロ初心者講座 押し順ナビが存在する理由
このページでは押し順ナビが存在する理由に関して説明します。
参考:ノーマルAタイプとART機に関する説明はこちらの記事を御覧ください
押し順ナビとは何か?
パチスロコーナーを通ると、「左」だとか「中」だとかいう声を聞くことがあります。
パチスロには3つのストップボタンがあり、それぞれ左リール、中リール、右リールを止めるためのボタンです。
この3つのボタンを押す順番を指示することが、推し順ナビの基本です。
ボタンが3つあり、同じボタンを1ゲームのうちで1回づつ止めるため、順列組み合わせで考えると6通りの止め方があります。
その中の1通りを、台が指示するというわけです。
押し順によっては揃う子役がある
前提条件として知っておかなければならいのが、「押し順によって、揃ったり揃わなかったりする子役がある」ということです。
例えば、同じベルでも左→中→右の順番で押さなければ揃わないベルと、中→左→右の順番で押さなければ揃わないベルが存在しています。
見かけ上は同じベルでも、内部的には別の役になっているのです。
目押しのタイミングは関係ありません。中→左→右のベルはどんなタイミングでストップボタンを押したとしても、別の押し方順では揃わないよう、リールが制御されています。
また、同じ子役でも、同じ機種の中でさらに細かく分かれている場合もあります。
A、共通
どの順番でストップボタンを押しても揃うもの
B、3択
第1停止のみ正解すれば揃うもの
C、6択
第1停止から第3停止まで、すべての押し順が正解しなければ揃わないもの
ややこしいことですが、見た目上同じ子役でも、3種類存在する場合があります。よくよくリールを見てみると、同じベルの図柄でも、ほんの一部だけ図柄が違っていたり、揃うラインが違ったりもして、別役として存在していることがわかります。(ベルのリボンの色が違うなど)
なぜ押し順ナビが生まれた理由
では、押し順によって揃ったり揃わなかったりする子役が存在する理由は何でしょうか?
簡単に言うと、検定を通すためです。
パチスロ台をホールに設置するためには、「保通協」という組織の検定をパスする必要があります。
そこで、あまりに過激な出玉の推移にならないよう、実際に遊んでチェックしています。
しかし、基準となる出玉の推移がかなり厳しい(穏やかすぎる台しか検定に合格しない)ため、メーカーは色々と工夫を凝らしているのです。
メーカーが過激な出玉推移をする台を開発すると、保通協が規制を強化して穏やかに戻す。保通協が規制を強化すると、その穴を突いてメーカーが新しい規制の中で過激な出玉推移をする台を開発する。
パチンコ・パチスロ業界はそんなイタチゴッコの繰り返しでこれまで続いてきました。
押し順ナビも、そんな抜け道の一種として開発されたのです。
検定の仕方
検定を行う時の打ち方は、はっきりと明文化され、決められています。
その中で、メーカーが目をつけたのは、「液晶パネルによって打ち方を変えない」という点です。
検定中は押し順ナビを完全に無視します。しかし、お客さんが遊ぶ時は、押し順ナビに従います。
つまり、検定を通す時のゲーム性と、実際にお客さんが遊ぶ時のゲーム性で全くの別ものとして、検定を通しているわけです。
検定を通す時のゲーム性と、お客さんが遊ぶ時のゲーム性を両立するために生まれたのが、押し順ナビ(ART機)といえるでしょう。
押し順ナビを使って、台の状態を作り出す
パチスロでは、通常時に子役の確率を変えてはいけないという決まりがあります。
また、ボーナスの成立する確率を変えることもできません。
そのため、普通の手段では高確率や連チャンを作り出すことができません。
しかし、押し順ナビを出す頻度を調整すれば、お客さんが子役を揃える頻度を変えることはできます。
「子役が成立する確率は変わらないが、子役を揃えられる確率は変える」ということが可能になるのです。
「子役を揃えられる確率が上がる」という状態は、実質ボーナス中と変わりません。
つまり、ARTとか擬似ボーナスとか呼ばれるものをメインにすることにより、検定を通す際の遊び方では連チャンせず、ホールで遊ぶ時には連チャンする台が作れるようになったというわけです。
まとめ
検定を通す時のゲーム性と、ホールで遊ぶ時のゲーム性の切り分けができるようになる「押し順ナビ」の存在意義がご理解いただけたでしょうか?
規制は絶対です。
しかし、抜け道は色々と存在するということです。
規制が色々あるため、初心者にとっつき辛くなる要因ではありますが、実際に遊んで見ればすぐに理解できるようになると思います。
2016/05/06